著者アーカイブ: 伊東誠三

通常であれば玄関からの出入りが一般的ですが、車から玄関までの距離があったり、飛び石などの段差があったり、また玄関から入り寝室への動線が不整合である場合など、別な本人専用の入り口も考えなくてはならない事例があります、こうした事から勝手口からの出入りを希望されている本人やご家族から「もっと安全に出入りが出来るよう」というご相談でした(玄関からだと距離もあり、段差もきついためこうなりました)

手前は倉庫です、ご本人は固定式歩行器を使っている(杖と併用)ことから、一段の踏み面奥行きは600mmとし、およそ150mmの階段と手すりを設置しました、奥行きも2.500mmとし、ゆっくり、ゆったりと安全に昇降が可能となりました、これなら一人でも安心です。

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山梨では山間地も多いため、家の出入りなどに段差が発生しやすい事があります。

平地では良いのですが、前面道路条件などによりスロープでもまかないきれない高さがあります。

写真は高低差1.400mmの玄関入り口です、歩行がおぼつかなくなるとかなり危険で、転落でもしたら大変な事になるのは明白です。(いままでは杖で昇降していました)

提案は、安全安心に昇降できるようにということで、両側へ樹脂製の手すりを、段鼻+800mmに、左右550mm間隔で二カ所設置しました、これなら安全な昇降が可能です。

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開きドアを、引き戸に変更する工事です、以前にも書きましたが、室内移動のバリアの一つに室内ドアがあります。写真は、玄関ホールからリビングルームへの入り口です、完成した写真は、リクシルのアウトセット引き戸です、上吊り式で非常に軽く動く事が可能です。寸法もオーダーで製作してくれるので、どんなドアにも対応が可能となります。

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昨今造る「浴室」の多くが(9.5割以上)工場生産されたユニットバスを使用します、東京オリンピックのホテル建築に用いられたユニットバスも50年の歴史となりました。

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ユニットバスの入り口扉は、一般に引き戸を除き内開きです、1.25坪タイプであればまだしも、1坪タイプでは内開きドアは狭さを感じるばかりか、シャワー椅子を置こうと思っても、狭い空間となってしまいます、そうした理由から入り口ドアを折れ戸へ交換したいというご相談でした。

 

 

ユニットバスは工場生産という性格から、このドアだけを壊して交換するという事が容易に出来ません。

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技術的には、現在のアルミ枠の中へ折れ戸の枠ごと設置する方法です、このため有効開口寸法は、高さはもちろん巾も50mm程度狭くなります、敷居部分にも12mm程度の段差も発生します、この事は着工前にきちんとした説明が不可欠となります、この扉工事も、介護保険の対象となります。

あと安全な出入りのため、オフセット手すりを設置しました、これは脱衣室側から入るときにも扉側へ出ているのでしっかり掴む事が出来ます

入浴は体を温める事や、リラックスして入浴を楽しむ事で、心身共によい影響を与えます。

 

「いつまでも、あなたを守る家をつくる」

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安心安全に暮らすための要素はいくつかあります、手すりの設置などの「住環境整備」もその一つですが、本人の身体機能(残存能力)や家族や社会資源による「人的支援」の他、杖やベッドなどの「福祉用具」もあります、毎年都内で行われる「国際福祉機器展」では600社に及ぶメーカーなどが出展します。加齢により、誰もが足腰の身体能力が衰えてきます。

左の写真は、腰から足にゴムひもを絡める事により、足上げがいとも簡単に行える優れものです、実際に試してみましたが、すごく足が軽くなります。

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体に合わせて、ゴムひもの長さを調整しフィットさせる事により、半強制的に足が楽に上がるようになります、私たち健常者が普通に使用しても良い福祉用具かも知れません。

(写真は私ではありません)

 

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次に紹介するのは、ボタン一つで自動的にペーパーが出てくる「自動紙巻器」です、手の巧緻性が悪く、掴むことや、引っ張って切る事ができない方には重宝する用具です、電池式で、お値段は¥8,000〜¥12,000です。

 

 

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畳の床が450mm位上下する「畳昇降機」です

白い幕で覆われている中には、電車のパンタグラフのような仕掛けがあります、この上に布団を敷いてもいいですし、立ち上がり易く椅子的に使用しても良い機器です。

使う側の工夫も大事です

 

ほんの一部の紹介ですが、こうした便利な用具はまだまだ沢山あります、こうした機器メーカーも、個人企業から、大手メーカーまで多数存在しています。

福祉用具は、在宅での自立支援には欠かせません、こうした「情報」や「技術」を知る事や伝える事も「自立支援」に繋がります。

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すり設置工事においては、ポイントへしっかり施工すると共に、極力「きれいに美しく」施工する事が求められます、毎度の事ながら、他人が施工した下地を探すには様々な苦労がありますが、今日お見せする道具があれば、ほぼ確実にわかる「優れもの」を紹介します。

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写真は一般的に売られている「下地探し」です、これは歴史もあります、針を差しながら探しますほぼ確実に下地を探し当てる事ができます、磁石も付いているので金属もある程度わかります、主に石膏ボード専用です。

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これは見た事もある方もいると思いますが、電気式で下地を感知し、ブザーと光でお知らせします、これもほぼ確実に探知出来ます、モルタルやプラスター壁などでは活躍します。値段も¥1.300円程度です

 

 

皆さんはこれは多分見た事ないと思います、直径は30mm程度で、プラスターボードを止めている「ビス」にマグネット式で反応するものです、石膏ボードは必ずビスや釘で施工してあります、ビスのところには必ず木下地があります、これを探知します。

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見つけた下地位置にはマスキングテープで位置を印しておきます、あとは下地目掛けてしっかりとした施工を行います。

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毎年、お台場の国際展示場(ビッグサイト)で行われる「国際福祉機器展」でもいくつかのメーカーが出展している「階段昇降機」です、毎年賑わっています。

製作は、直線階段や曲がった階段など対応してくれます、一般に足腰も弱くなったり、怪我や病気などにより階段の昇降が困難になる場合、重宝される福祉機器の一つです。

 

よく検討されるのが、エレベーターをにしようか、階段昇降機にしようかと迷う方がいます、エレベーターを工事するとなると、費用はもちろん建築基準法や敷地、或は動線もクリアしなくてはならず、現実的ではありません(その多くは却下されます)

私はいままで甲府市内にて、写真の事例を一回だけ施工した事があります、ここまで最初で最後です、一般に山梨では土地も広く、住宅建築条件もゆるやかである事や、何も2階の生活でなく、1階での生活とすれば済む事も多くあります、都内など狭い敷地条件となると、どうしても2階3階の生活を強いられます。

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この工事は介護保険もその他の助成金も対象とならす、全て自費負担となります、ちなみに1階から3階までの階段で、廻り階段式(ラックピニオン式)だとおよそ¥280万円です、写真の直線階段であれば、およそ¥50万円〜¥60万円程度で設置できます

 

しかし階段巾は狭いので、ご家族の昇降には邪魔になります、多くの日本の家屋は車いすなどの福祉用具の導入には大変狭い空間となっています、現状の住空間と福祉用具の整合性をもった計画が望まれます。

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建築基準法では、原則的に地盤面から床の高さは450mm以上と定められています、当然ですが、家の中に入るには「段差」が発生します、仮に玄関上框から土間への段差を200mmとした場合であっても、外で250mmはどうしても処理をしなくてはいけません。

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更に写真は「道路面」から「地盤面」へ上がるときに750mmの段差を階段で昇降する事例です、ご本人は歩行が不安定であり、ご家族からは安全に上り下り出来るよう、手すりの設置を希望されていました。

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完成したのがこれです、手すりは階段先端より垂直方向へ800mmを上端とし、勾配なりの設置です、材料は34mmで、夏触っても冬に触っても熱くなく冷たくない樹脂被覆された手すりです、以前も書いたと思いますが、一般に「下り利き手」側の設置となるのが「原則」です。

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日本の住宅建築の性格上、多くの家が2階建です。

寝室や物干し場などが2階の場合、一日の間の数回はどうしても階段を上り下りしなくてはいけません、しかし蹴上げ(一段の高さ)が200mm以上だったり、踏み面(上から見た寸法)が小さくて危険な階段は数多くあります、転落でもすれば大きな怪我となることは明白です。

写真は3階建の某事務所です、ここにいる職員さんの一人が脳梗塞となり片麻痺となりました、しかし手すりがあれば上り下りが可能ということからのご相談でした。

 

廻り階段式となっており比較的急勾配です、片麻痺の方にとっての昇降は困難です、普通歩行ではT型杖を使用しています。

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手すりは自立型と壁付け併用とし、両側設置としました、これは上り下りを考慮したためです

 

これで安全な昇降が可能となりました。

 

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「壁の向こうの構造を知らずして、住宅改修のアドバイスをするのは、解剖学を知らずににリハビリをするようなものだ」

2012年12月、全国でははじめての試みであろう、「住宅解剖論12.19」を、作業療法士で二級建築士の久保田氏の発案で、伊東と共に開催しました。

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この企画に参加してくれた方々の多くは、普段病院などで活躍している作業療法士や理学療法士のセラピスト達であります、普段の業務においても、病院でリハビリを終え、住み慣れた在宅での生活を向かえる患者様に、自宅での手すりの設置の指導、排泄や入浴動作のアドバイスからやベッドの位置や向きなど、在宅生活には欠かせない助言など行うなど、彼らの大事な仕事の一つです。

住宅解剖論では、午前中は久保田氏による「建築とリハの先にあるもの」と、伊東の「これまでの実務経験やバリアフリーの考え方」の座学です、午後は実際に壁に見立てた模擬壁に手すりを設置する実技です、はじめてドリルを手にしたり、のこぎりを使ってみたりと未経験の事ばかり、でも参加者皆さんは熱心に楽しく受講されています。

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午前中の座学です。

 

慣れない手つきでのこぎりを使っています(^:^)

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今日はじめて電動ドリルをもちました。

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楽しそうに手すりを付けています

この住宅解剖論基礎編は、これまで6回開催しています、この基礎編を受講された後は、実際の解体直前のお宅を借りて行う「初級編」と、実際の解体現場で事例から改修計画及び福祉用具までをプランニングする「中級編」も行っています、今年も基礎編は予定しています、改めてご案内致しますので多くの皆様のご参加をお待ちしています

(協力企業 甲斐市の介護センター花岡様)

 

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