60歳男性です、交通事故により下肢全廃となりました、数ヶ月の入院を経て、いよいよ自宅へ帰るという時に、病院からの改修工事の依頼でした、家ではベッド上の生活です。
ご本人や家族の希望は、自宅の居間にで3モーターベットを使って生活したい、入浴も家で入りたいというものでした、主介護者は奥様です。
建物を見させて頂きました、築40年と古いばかりか、水回りも老朽化しており、全体的な補強も必要であり、安心安全な生活空間形成には「福祉用具の利用と建築」の両面と「人的支援」からの検討が必要である事が判断されました。
写真は既存の浴室です、手前に脱衣室もなく寒い空間です、入り口も木製建具です。
1坪サイズ(1616)のユニットバスです、洗い場カウンターのない(少しでも広く使える)クリナップのユニットを提案しました、また本人の浴槽へ浸かりたいという希望を叶えるために、家族でも安心して使えるリフトと、分離型のシャワー椅子をお進めしました。
このシャワー椅子は、車輪部分と椅子部分が切り離されます、椅子部分だけをベルトで吊って浴槽へ入れます(写真はその数年後に新築したときの写真です)ベッドからはスリングシートで体を吊り上げ、そのままシャワー椅子で浴室へ移動します、入り口も引き戸として、最大限の開口巾(700mm)を確保しました。
改修工事とは言え、人間を吊ります、リフトの壁へのアンカー固定も必須です、建築で出来る事はここまでです、安心した入浴は、訪問看護師さんやヘルパーさんなどの「人的支援」も欠かせません。
リフトは(株)モリトーつるべと安楽キャリーです。
これでまたひとつみんなの笑顔が増えました。
いつまでも、あなたを守る家をつくる」
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